痴呆症と認知症は同じ意味

認知症の基礎の説明

痴呆症と言う言葉と認知症と言う言葉がありますが、この2つの言葉が同じ症状を指していることをご存じでしょうか。

 

この症状については、元々痴呆症と呼ばれていましたが、2004年頃に呼称を認知症と改められることになり、以降認知症と言う呼び方が定着してきました。痴呆症と言う言葉はそれまで長きに渡って使用されていましたが、痴呆と言う言葉に差別的なイメージが伴うとの意見から、呼称の変更を求める声が少しずつ増えてきたために変更されることになりました。

 

2004年は厚生労働省による用語検討会が開かれた年ですが、この時に用語検討会側から痴呆症を認知症と言う呼称に改める旨の報告がされました。認知症と言う表現が浸透し始めたのはここからで、現在では痴呆症と言う言葉を聞く機会もかなり減少したと言えるでしょう。

 

もちろん、認知症と言う呼称は最初から一般に浸透したわけではなく、まずは行政や介護業界の中で表現の統一が図られました。それから徐々に医学界などにも浸透していき、2007年を迎える頃には公的機関において痴呆症と言う呼称はほとんど聞かれなくなりました。

 

痴呆症と認知症についてよく知らない人の場合、この2つを異なる2種類の症状だと誤解していることがありますが、上記にも記したように、この2つは全く同じものなのです。痴呆症と認知症を異なるものだと認識していると、症状について情報を得る場合にも混乱を招きますから、まずはこの2つが同じものであることを頭に入れておきましょう。