痴呆の周辺症状とは

認知症の基礎の説明

痴呆の症状には、確実に引き起こされる症状と、
それに伴って起こる周辺症状の2種類があります。

 

たとえば、痴呆の症状として有名な記憶障害などは確実に
引き起こされる症状の1つですが、それに伴って起こる不安感や
異常行動などは周辺症状に分類されます。

 

ここでは、この周辺症状について紹介していきます。

 

痴呆で言うところの周辺症状は、
痴呆患者の全てに起こるものではありません。
周辺症状が強く引き起こされる人もいれば、全く引き
起こされない人もいるなど、その現れ方には個人差があります。
さらに周辺症状と呼ばれる症状は範囲が広く、様々な症状があります。

 

一般的によく見られるのが、怒りっぽくなる・不安感が強くなる・異常行動を起こすなどです。
周辺行動の多くは「妄想」「幻覚」「不安」「依存」「徘徊」「睡眠障害」「攻撃的行動
「介護に対する抵抗」「過食や異食」「抑うつ状態」のいずれかに分類されます。

 

たとえば妄想の場合、記憶障害による
置き忘れやしまい忘れなどを、誰かに盗まれたと思い込むのが痴呆患者特有の症状です。
また過食や異食と言うのは、必要以上に食べ物を
食べてしまったり、食べ物以外のものを口に入れてしまうなどの行動を指します。

 

痴呆に関する知識がない状態で
これらの行動を目にすると、慌ててしまって適切な対処ができなくなることがままあります。

 

ですが、これらの行動が痴呆による症状だと知っていれば、冷静に対応することも可能になります。

 

不要に騒ぎ立てることは患者本人にとってもいいことでは
ありませんから、基礎知識を頭に入れることで、いざと言う時は落ち着いて対処できるよう心がけましょう。