レビー小体型痴呆とは

認知症の基礎の説明
痴呆の種類の中には、
レビー小体型の痴呆と呼ばれるものがあります。
この種の痴呆は女性よりも男性に多く、
患者数の割合は男性が女性の2倍であると言われています。

この痴呆は名前の通り、
レビー小体と呼ばれる物質が原因で引き起こされます。
大脳皮質の中にレビー小体が出現することで痴呆の症状が
起こるとされており、発症後は歩行障害や
体の硬さなどの症状が見られるようになります。

このことから、レビー小体型の痴呆患者は
転倒する確率が高くなったり、手足が震えたりします。
上記のような症状はパーキンソン病にも多く見られるため、
しばしばパーキンソン病と混同されることがあります。

また幻視や幻聴が現れるのも
レビー小体型痴呆の特徴で、患者は時間を問わずこれらの現象に襲われるようになります。
幻視に多く見られるのは、色鮮やかな生き物で、
それらの生き物が話すなどの幻聴も同時に引き起こされます。

これらの幻視や幻聴が睡眠行動障害に
繋がることも少なくなく、夢遊病のような傾向が現れる患者も多く見られます。

このような幻視や幻聴には薬物を使用した治療が施されますが、薬の選択は慎重に行う必要があります。
ちなみに、抑肝散と呼ばれる漢方薬は、レビー小体型の痴呆に有効だと言われています。

またこの痴呆では認知障害が起こりやすく、日によって程度にも差があります。
調子のいい時は意思の疎通が可能でも、悪化すると通常のやり取りが不可能になることもあります。
さらに行動にも一貫性がなくなるため、コミュニケーションが全く取れない場合も少なくありません。