脳血管性痴呆の特徴

認知症の基礎の説明
脳血管性の痴呆では、痴呆の
原因となった症状のレベルによって痴呆の程度も変化します。

たとえば、脳梗塞を起こしたことが原因で痴呆を発症した場合、
血管障害の重症度によって痴呆の症状に差が出ると言われています。
ちなみに、脳血管性痴呆の
およそ8割は脳梗塞が原因だと言われています。

脳梗塞の場合、一過性脳虎血発作と呼ばれる前兆が起こることが
ありますが、これが起きた場合に迅速に対処することで、脳梗塞が
起きるのを防ぐことができます。

一過性脳虎血発作は、数十分から1日程度のごく短期間に渡って
言語障害や運動麻痺のような脳梗塞に似た症状が現れるものです。

短時間で体の不調が元に戻ることから、
放置してしまう人もいるのですが、これを放置すると本格的な脳梗塞を招くことになります。
この前兆発作が起きてしまった場合には、決して放置せず必ず医師の元で検査をしてもらうようにしましょう。

脳梗塞の予防はすなわち痴呆の予防をも意味しますから、
普段から体調の変化に気を配って過ごすことが、痴呆を予防することにも繋がると言えるでしょう。

この他にも、無症候性脳梗塞や潜在性梗塞が脳梗塞の前兆であると考えられています。
これらの前兆には運動麻痺などの症状は見られませんが、
CTやMRIなどの検査を受けると脳梗塞病変が見られます。
この場合にもやはり症状を見逃さずに対処することが大切です。

脳血管性痴呆による症状は多岐に渡り、めまいやしびれ、言語障害や知力の低下などが挙げられます。

これらの症状の現れ方や程度は、
個人によって大きく異なり、また日によっても現れ方に差があることが分かっています。